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ヒフと活性酸素

ポリフェノール、リコピン、ゴマリグナン、β‐カロチン

★活性酸素って?

酸素は私たちが生きていくために欠かせないものですが、その一部(1~2%)は「活性酸素」というものに変化してしまいます。この活性酸素は他の物質と非常に反応しやすい状態にある酸素で、体のいろいろな成分を攻撃して酸化します。体の中で最も攻撃されやすいのは脂質(あぶら)です。細胞は脂質とタンパク質でできた膜につつまれているため、脂質がサビると細胞が傷つけられることになります。

 

 ヒフは常に空気(酸素)に触れ、紫外線にもさらされているため活性酸素ができやすい部位です。皮脂が活性酸素によって酸化されると過酸化脂質ができますが、これがニキビやカブレの原因になったり、また真皮のコラーゲンやエラスチンなどが活性酸素に攻撃されると、シワやたるみなどのヒフトラブルが起こります。

 

★体内の活性酸素を消去しましょう

私たちの体の中には、活性酸素から身をまもるシステムが備わっています。一つは体内で作られる活性酸素を消去する酵素(スーパーオキシドディスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなど)、もう一つは体外から取り入れる食品中の抗酸化物質です。この抗酸化物質はヒフや体の中にできてしまった活性酸素を消去するために消費されてしまいます。

 

★抗酸化作用のあるビタミンとそのビタミンを多く含む食品

ビタミンAを多く含む食品は、肝油、レバー、バター、卵黄、緑黄色野菜など。ビタミンCを多く含む食品は、果物、野菜類、緑茶など。ビタミンEを多く含む食品は、植物性油脂、ナッツ、たらこ、うなぎ、緑黄色野菜など。

★抗酸化作用のある物質と多く含む食品

ポリフェノールを多く含む食品は、赤ワイン、ココア、茄子、ブルーベリー、緑茶、紅茶、ブロッコリー、大豆など。リコピンを多く含む食品は、トマト、スイカ、あんず、ピンクグレープフルーツなど。ゴマリグナンを多く含む食品は、ごま、ごま油。β‐カロチンを多く含む食品は、にんじん、みかん、かぼちゃ、卵黄、パパイヤなど。 

★不足しがちな抗酸化物質

オゾン層破壊による紫外線の増加や、車などから出される排気ガスの増加、様々なストレスの増加は活性酸素発生の原因となり、ヒフや体の中の抗酸化物質を減らしてしまいます。

さらに老化に伴って抗酸化物質の量や抗酸化酵素も低下するといわれています。

活性酸素から身を守るために、抗酸化食品を摂るだけでなく、サプリメントなども上手に利用して不足しがちな抗酸化物質を補いましょう。